私が初めてベトナムのホーチミン市を訪れたのは、今から約２０年前になります。その当時から、人々の活気とエネルギーにあふれたベトナムの雰囲気や、魅力的なベトナム人との交流は、20代の私にとって生涯にわたって大きな影響を与えるものとなりました。

若い頃の私はアルバイトや学業に対して、「しんどい」とか「だるい」と感じることが多かったのですが、ベトナムに触れてからは様々な事柄にチャレンジする精神を身につけることができました。日本にいた際には、１０年以上にわたりノルマの課された営業の仕事に対しても積極的に取り組み、社内でトップセールスとして評価されるまでの力を身に着けることができたのも、そのお陰だと思っています。

初めてベトナムを訪れた頃からベトナム語の学習を始め、当時は手に入る教材が非常に少ない中で、世界一難しい言語のひとつとも言われるベトナム語をマスターすることができました。ベトナム人は、人と人との距離がとても近いので、私がベトナム語を話すことができると分かると、とても親しみを感じてくれます。

以前は戦争や貧しさがイメージされがちだったベトナムですが、現在はGDP成長率が6〜8%という東南アジアの中でもトップレベルのスピードで経済成長を遂げ、販路先として世界中から注目を集める国になりました。また、日本とベトナムは国交が盛んであり、政治的および経済的なパートナーとして非常に重要な関係となっています。

しかし、実際に日本のプロダクトについての情報を入手する機会は限られているため、ベトナム国内で戦略的にマーケティングに取り組んでいる韓国などの国と比較すると、日本の勢いはやや弱く感じてしまいます。ただし、ジャパン・プロダクトに対するベトナム人たちの関心は高く、ベトナム企業側からも「自社で取り扱えそうな良い日本の商品があれば、是非教えてほしい」と依頼されることがよくあります。

私は、日本とベトナムの国民性や文化の違い、それぞれの良い点、商習慣についても詳しく理解しているため、ベトナムで日本のビジネスマッチング・コーディネーターとしての役割を果たせると考えます。

当社が日本とベトナムのビジネスの架け橋として、今後も両国の発展に貢献し、益々多くの日系企業がベトナムで新たな市場を開拓するのをサポートしていきたいと願っています。