ベトナムは自由度が高い国だが、ルールは日本より厳しい!?
ベトナムは自由度が高い国だが、ルールは日本より厳しい!?
―「大丈夫」と言われても信用するな。最後に責任を取るのは外国人だ
ベトナムで生活やビジネスを始めた日本人が、まず感じるのはこうした印象でしょう。
- なんとなく自由
- 多少のことは見逃される
- 日本よりも融通が利く
確かに、日常の運用だけを見ると自由度は高い国です。
しかし、ここで判断を誤ると、思わぬ形で痛い目を見ます。
結論から言います。
ベトナムは「緩い国」ではありません。
普段は放任、いざとなると日本より厳しく罰せられる国です。
「大丈夫ですよ」は、免罪符ではない
ベトナムで頻繁に耳にする言葉があります。
「大丈夫ですよ」
「問題ないです」
「みんなやってます」
日本人はつい、
「現地の人が言うなら大丈夫だろう」
と思ってしまいがちです。
しかし、この判断は非常に危険です。
なぜなら、
- ベトナム人が問題にならないケース
- 外国人が同じことをして問題になるケース
は、まったく別物だからです。
実例:ナンバープレートなしで走ったらどうなったか
これは、私自身の実体験です。
私は普段、ベトナムではバイクで移動しています。
ある日、YAMAHAの正規店で新車のバイクを購入しました。
購入当日、販売店のスタッフからこう言われました。
「ナンバーは申請中だから、まだ付いてないけど走っていいですよ」
「警察に止められたら、このお店が出した書類を見せれば大丈夫です」
正規ディーラーです。
書類もあります。
言っているのはベトナム人スタッフ。
正直、多くの日本人は
「そこまで言うなら大丈夫だろう」
と思うはずです。
しかし――
実際に公道を走っていると、警察に止められました。
説明し、書類を見せ、販売店の説明通りに対応しました。
それでも返ってきた言葉は、これです。
「法律では、ナンバーのない車両の走行は認められていない」
結果はどうなったか。
容赦なく罰金です。
交渉も、情状酌量もありません。
なぜこうなるのか?
理由は単純です。
- 販売店の「大丈夫」は、法的保証ではない
- ベトナム人が見逃されても、外国人は目立つ
- 警察は「法律」を根拠に処理できる
つまり、
誰かが「大丈夫」と言ったかどうかは関係ない
法律に書いてあるかどうかがすべて
なのです。
しかも外国人の場合、
- 目立つ
- 通報されやすい
- 見せしめ的に処理されることもある
という現実があります。
「ルールがない」のではなく「執行が選別されている」
ここで重要なのは、ベトナムにルールがないわけではない、という点です。
- 法律・政令・通達は非常に細かい
- 条文ベースでは日本より厳しい内容も多い
- 罰金や営業停止のラインも低い
違いは、普段はすべてを厳密に執行しないというだけ。
だから、
- ベトナム人同士なら流れる
- 小さな違反は見逃される
しかし、
- 外国人
- トラブル時
- クレームや通報が入った時
には、一気に「法律フル適用モード」に切り替わります。
日本は事前抑止、ベトナムは事後制裁
この違いを理解していないと、必ずどこかで躓きます。
| 観点 | 日本 | ベトナム |
|
運用 |
事前に指導・是正 | 問題が起きるまで静観 |
| グレー | そもそも通らない | 普段は通ることもある |
| 違反時 | 注意 → 改善 | いきなり罰金・停止 |
| 外国人 | 日本人と同扱い |
目立ち、狙われやすい |
ビジネスでは、この罠がさらに危険になる
交通違反なら罰金で済みます。
しかし、ビジネスでは話が変わります。
- ライセンス範囲外の営業
- 商品表示・効能表現
- EC・ライブコマース
- 労務・社会保険
- 外国企業の実質経営
これらで同じことが起きると、
- 高額罰金
- 営業停止
- 事業継続不能
につながります。
ここでも出てくるのが、あの言葉。
「みんなやってますよ」
これは、最も信用してはいけない言葉です。
ベトナムでの正解スタンス
ベトナムで生き残る企業・個人は、最初からこう考えています。
「今は見逃されているだけで、いつでも止められる」
だから、
- グレーは短期限定
- 本命は必ず法令クリア
- 書類・証拠を残す
- 最悪の撤退ラインを決めておく
これができていると、
「突然の取り締まり」が来ても致命傷になりません。
まとめ
ベトナムでは、
- ベトナム人の「大丈夫」は保証ではない
- 外国人は同じ扱いをされない
- 最後に守ってくれるのは「法律理解」だけ
自由に見える今は、許されているのではなく、泳がされているだけ。
この前提を持てるかどうかで、ベトナムでの失敗確率は、はっきり分かれます。



