ベトナム市場に、もう日本企業のチャンスはないのか?
ベトナム市場に、もう日本企業のチャンスはないのか?
― 結論:正しい検証を行える企業には、まだ十分にある
ベトナム進出に関する情報を調べると、
最近は「やらないほうがいい」「今はやめるべき」「失敗事例が多い」といった内容を目にすることが増えました。
私たちNKC自身も、
「安易なベトナム進出は勧めない」
「売れないなら、やめる判断も重要」
と、あえてブレーキを踏むような発信をしています。
では、こうした情報は「ベトナム市場に、もうチャンスはない」という意味なのでしょうか。
答えは、明確にNOです。
「やらない」「やめる」は、否定ではなく“選別”
まず、はっきりさせておきたいことがあります。
私たちが伝えてきた
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やらないほうがいい
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今はやめるべき
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撤退判断が重要
というメッセージは、
ベトナム市場そのものを否定しているわけではありません。
否定しているのは、
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根拠のない成功イメージ
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日本の感覚だけで持ち込まれる商品
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検証をせずに「とりあえず進出」する姿勢です。
つまりこれはチャンスがないから止めているのではなく、勝ち筋のない挑戦を事前に切っているという話です。
かつて「売れた条件」は、もう十分ではない
数年前まで、ベトナムで売れると言われていたキーワードは、非常に分かりやすいものでした。
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とにかく安い
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有名ブランド
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見た目がきれい
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即効性がある
これらは、間違いなく「効いた時代」がありました。
しかし今、これらは「売れるための十分条件」ではなくなっています。
ベトナムの消費者意識は、確実に変わっている
最近の市場で、私たちが現場で強く感じる変化があります。
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価格は重視するが、「理由のない安さ」は警戒する
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出所(どこで作られ、誰が関わっているか)を気にする
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品質や安全性を、比較して選ぶ
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SNSや口コミで失敗体験も普通に共有される
つまり、
「安いから買う」から
「この価格で、この中身なら納得できるか」へ消費者の判断基準が、確実に変わっています。
中間層の増加は「将来の話」ではない
よく「ベトナムはこれから中間層が増える」と言われます。
しかし実際には、すでに増え始めているというのが正確な表現です。
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教育水準の上昇
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健康・安全への意識の高まり
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子ども・家族向け消費の拡大
そして重要なのは、ベトナムの中間層は、日本の中間層と近い価値観に向かっているという点です。
これは「もしそうなったら」という仮説ではなく、時間軸の問題です。
それでも「誰でも勝てる」わけではない
ここは、正直に書きます。
日本企業にチャンスはある。
ただし、誰にでもあるわけではありません。
勝てる可能性がある企業
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自社商品を過信しない
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最初から大量販売を狙わない
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現地の反応を数字と事実で見る
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「売れない可能性」も前提に検証できる
勝てない企業
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日本品質=売れると思っている
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初期費用をかけずに成果だけ欲しい
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失敗を認められない
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現場を見ずに判断する
この差は、想像以上に大きいです。
NKCが伝えたい、本当のメッセージ
私たちは、
「ベトナムは簡単に儲かる」
という話をするつもりはありません。
しかし同時に、「もうチャンスはない」とも考えていません。
伝えたいのは、これです。
ベトナム市場は甘くない。
しかし、正しい検証を行える企業にとっては、
今も、そしてこれからもチャンスはある。
「やらない」という判断は、諦めではなく、戦略です。
まとめ:進出か、撤退か。その前にやるべきこと
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ベトナム市場は確実に成熟フェーズに入りつつある
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だからこそ、雑な成功論は通用しない
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しかし、検証を前提に動ける企業には、まだ余地がある
私たちNKCの役割は、夢を売ることではありません。
意味のある進出だけを増やし、無駄な撤退を減らすこと。
それができる企業にとって、ベトナム市場は、まだ終わっていません。



