ベトナム営業代行が失敗する本当の理由 <第一話>

ベトナム営業代行が失敗する本当の理由
― 私たちが“止めきれなかった”構造の話 ―
「ベトナムで営業代行を使ったが、成果が出なかった」
この言葉を、私たちはこれまで何度か耳にしてきました。
そして正直に言えば、私たち自身もその評価を受けたことのある張本人です。
当時、営業代行として何もしていなかったわけではありません。
- 現地企業のリストアップ
- 初期アプローチ
- 商談アポイントの取得
- オンラインでの商談実施
複数の現地企業との商談は設定できたのだが、”契約に至るまでの話にはならなかった”。
結果として、
「期待した成果ではなかった」
という評価に至りました。
今振り返って、はっきり言えることがあります。
それはクライアントの問題ではなく、
“うまくいきにくい進め方”を止めきれなかった、私たちの設計ミスでした。
営業代行には「できる仕事」と「越えてはいけない領域」がある
営業代行という仕事は、万能ではありません。
そしてそれを万能であるかのように引き受けることこそが、最大のリスクです。
営業活動には、大きく2つの領域があります。
- 作業として代行できる領域
(アプローチ、ヒアリング、アポ取得 など) - 意思決定が伴い、代行できない領域
(価格・条件・契約判断 など)
当時の私たちは、この境界線を十分に言語化せず、
「とりあえず動く」という形で案件を進めてしまいました。
結果として起きたのが、“動いているのに前に進まない営業”です。
問題は「売れない」ことではなく「決められない構造」
商談の場では、必ず判断が求められます。
- 条件を調整できるか
- その場でOK/NGが出せるか
- 誰が最終決裁者なのか
しかし実際には、
- 日本本社に持ち帰る
- 稟議に時間がかかる
- 結論が曖昧なまま止まる
この状態が続くと、ベトナム側の温度は下がります。
これは文化論ではなく、ビジネスとして当然の反応です。
つまり、失敗の本質は、「売れなかった」ことではなく、
“決められない状態で営業を続けてしまったこと”でした。
なぜ営業代行が「アポ屋」に見えてしまうのか
ここで、営業代行側にも責任があります。
- 判断権限がない
- 条件を変えられない
- 決断が出ない
この状態で深掘りしても前に進まないと、営業は自然と「数を回す方向」に最適化されていきます。
これは個人の能力や姿勢の問題ではなく、設計段階での責任の所在が曖昧だった結果です。
私たちが学んだこと
この経験から、私たちは方針を明確に変えました。
- うまくいきにくい構造の案件は、引き受けない
- 営業代行を「売る役割」として誤解させない
- 最初から「判断の設計」を一緒に行う
営業代行は、売上を保証する装置ではありません。
しかし正しく設計すれば、「続ける価値があるかどうか」を早く、低リスクで見極める手段になります。
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「営業代行を使うなら、まず“判断設計”から」
ベトナム営業で一番危険なのは、「売れないこと」ではありません。
“やめどきを決められず、コストだけが増えること”です。
NKCの提供する「90日市場検証」は、営業代行を“売る道具”にしません。
現地の反応を回収し、条件のズレを構造化し、続ける/変える/やめるを判断できる材料を揃えます。
※売上保証ではありません。代わりに、判断の精度を上げます。


