ベトナムの新型コロナの状況と、今後の経済の見通し
新型コロナによるパンデミックを受け、今世界の経済や商取引に大きな変化が起きています。
今回の新型コロナについて、ベトナム政府はコロナ感染者を出さない、出たら隔離して閉塞させるという徹底的な対策を取っています。海外からの入国を早いうちから停止し、4月1日より社会隔離が出され、外出の規制が与えられています。ハノイやホーチミンなどリスクの高いエリアについては終了予定だった15日を更に延長している状況です。
もちろん今後どう変化するのかは分かりませんが、ベトナム国内でのコロナ収束は目に見えていると積極的に捉えられている状況です。
正式な発表によると、2020年4月17日時点で ベトナム国内における陽性感染者人数は268人、死者は0となっています。9500万以上の人口がおり、中国と陸続きの隣国である事を考えると、今回のベトナムの新型コロナ対策については非常に高く評価されています。
その一方で、コロナの閉塞ではなく、集団免疫をつけて感染爆発や医療崩壊を防ぐという日本政府の方針からすると、この戦いは更に長期化するのではないかと見込まれています。
という事は、ベトナムとしては日本など海外から入国を受け入れる事で、それまでの努力が水の泡になるという事を指しており、海外からのベトナム入国が可能になるまでには更に長い時間がかかるのではないかと考えています。
ベトナム国内では、コロナ収束に対する前向きな見方から、制限が解かれ次第商業活動を活発化させようと準備段階に入っている企業もあります。また、大きなダメージは受けているとはいえ、貿易自体も停止はしていません。
当然、従来の様に日本とベトナムを行き来して販路拡大を目指すという事は難しくなるかもしれませんが、オンラインなどを使い商談を継続していくなら、継続してベトナム販路拡大を進める事は可能です。もしかすると、コロナが終わっても、オンラインによる海外への販路拡大は実際的で有効なのではとも考えています。
ベトナムは、かつてベトナム戦争の際に核兵器や生物兵器を投入し攻めて来たアメリカ軍に対し、地下トンネルを作り一致団結し勝利を勝ち取った国で、ベトナム人のDNAにはピンチをチャンスに変える力があります。
今回のコロナ対策においても、そのようなベトナム人の気質を垣間見ているような気がしています。